Your Sweet Night

主に防弾少年団と韓国語の勉強。(ときどき他ドルも)

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

〈花様年華〉 2022/08/25 ナムジュン

僕はそのままコンテナの床に倒れた。鉄製の構造であるコンテナの中はすでに熱気で目を開けていられないほどだった。顔をしかめたまま周囲を見回した。ラーメンを買って来るだろうから、待っていようと出ていたのが10分前だった。咳をする声がして振り返って…

〈花様年華〉 2022/08/02 ユンギ

ソクジンヒョンに音楽ファイルを送り、席に横たわった。倉庫教室に持ってきた楽譜をくまなく探したところ、余白に書かれている文を見た。一緒なら笑えた。俺の字ではなかった。いつかの出来事が浮かんだ。霧でいっぱいの日だった。どういうわけか、ソクジン…

〈花様年華〉 2022/06/13 ユンギ

ジョングクの言葉が浮かんだ。 ヒョンの音楽が好きだからです。ヒョンのピアノを聴けば涙が出るからです、僕が。一日に何度も死にたいと思ってたんですよ。でもヒョンのピアノを聞くと生きたいと思うんです。だからです。だからなんですよ。だからヒョンの音…

〈花様年華〉 2022/02/01 ソクジン

もうすぐ着陸するという案内放送があった。窓の外にはまだ霞んだ雲しか見えなかった。LAでの時間を振り返ってみた。海があって良かった。それ以外に思い出すことはあまりなかった。飛行機が大きく旋回したようだが、間もなく都市が目に入ってきた。 ソンジュ…

〈花様年華〉2022/04/11 ソクジン

またしても降り注ぐ日差しの中で目覚めた。まぶたの裏には未だにコンテナから燃え上がる火の手と、死んでいくナムジュンの姿があった。今回も失敗だった。腕を上げて目を覆いながら考えた。ナムジュンを救うにはどんな方法が残っているのか。9月30日の状況を…

〈花様年華〉22/07/26 ジョングク

気がつけばバスの停留所だった。どれだけ歩いたのか振り返ってみたが、病院は既に見えなかった。バスを待ち、乗った。その場所へ行くバスった。計画したことではなかったが、もしかすると心の中では知っていたのかもしれない。僕はあの場所にもう一度行かな…

〈꿀 FM 06.13〉シュプD 0425

シュプD エンディングメント いつの年より良い日で花が満開な季節なのに、心はまだ春が来ていないような気がします。僕だけでなく、みなさんも同じですよね?それにも関わらず、この状況を耐えることができるのは、暖かい春の日がすぐに来るだろうと待つのは…

〈花様年華〉2022/07/24 ジョングク

コンテナの壁に「ジョングク退院おめでとう」と書かれ.ていたが、そんな雰囲気ではなかった。狭いコンテナの中の空気は知らない緊張感で爆発するように膨らんでいた。思い返せば最近はいつもそうだったと思う。 ソクジンヒョンが外に出てしまったのはあっと…

〈花様年華〉2022/04/30 テヒョン

驚いてしばらく動けなかった。少し離れた所の車の中でソクジンヒョンが座っていた。ヒョンが帰って来たのはナムジュンヒョンから聞いていたが、直接顔を見るのは初めてだった。ヒョンは携帯電話で何かを探して顔をしかめた。それ自体には何もおかしなことは…

〈花様年華〉2022/04/11 テヒョン

黒のスプレー缶で線を描いた。やつれた顔、言葉を失くしたような口元、パサついた髪。夢で見た顔が雑な線で灰色の壁に姿を現し始めた。今は瞳を描くところだった。僕は手を伸ばしてはやめ、一歩後ろに下がった。 頭の中の顔は鮮明だった。瞳もやはりゾッとす…

〈花様年華〉2022/05/29 ジミン

机の上に薄い光の筋が落ちた。きっと予備校の名前が書かれた窓を開けて入ってきた光だった。講義室の前では講師がマイクを持って大声で喋り散らしていたが、僕の耳にはなかなか入って来なかった。僕は予備校の一番後ろの隅っこの席で顔を伏せ、指の間に抜け…

〈花様年華〉2022/07/24 ジミン

コンテナの近くに到着したのは約束の時間の少し前だった。ジョングクの退院を祝う会だが、単にそれだけではなかった。ソクジンヒョンに話があった。ヒョンにとって重要なことだと思ったが、同時にヒョンが好きではなさそうな気もした。僕はコンテナに入る代…

〈花様年華〉2022/05/10 ホソク

気がつくと橋の上を歩いていた。太陽が眩しくてまともに目を開けれいられなかった。僕が何故ここまで来たのか。考えたが目まいがして視野がぐらぐらした。膝が折れるかと思ったら、橋を行き来する車のクラクションの音が耳元に響いた。視線の片隅に日向の真…

〈花様年華〉2022/05/28 ホソク

あの海から帰ってきたあと、俺たちはお互いに連絡を取っていなかった。特別な理由はなかった。ソクジンヒョンとテヒョンが口論をしたようで、帰り道でジョングクが違う道に行ってしまったがそれが疎遠になった理由ではなかった。それなら何が問題だったのだ…

〈花様年華〉2022/06/12 ナムジュン

田舎の村は少しも変わってない姿でそこにあった。季節の変化を除いては、すべてが同じだった。僕は川辺の店を避けようとあえて村を大きく回り、村の休憩所側に向かった。道はだいたい上り坂だった。日差しが暑く、汗が出た。スクーター一台がホコリを立てな…

バンタンで覚える韓国語~テヒョン編~

충격을 먹다「衝撃を受ける」 (テヒョン~セルカあげて~) というファンの投稿へのテテちゃんのコメント。 「아미보면 충격먹을텐데 정말」 (アミが見たら衝撃受けると思うんだけど。ほんと。) 충격:衝撃 + 먹다:食べる で衝撃を受けるという意味。 …

〈花様年華〉2022/06/15 ナムジュン

急いでラーメンを食べる子どもを見下ろした。8才、いや10才くらいになったところだろうか。冷めてもない麺をかき込む途中にも、ときどき顔を背け僕の様子を伺った。名前を聞くとウチャンです、ソンウチャン。と答えた。くたびれたTシャツにラーメンの汁が飛…

MAP OF THE SOUL:7 THANKS TO テヒョン

言葉をああだこうだというのは下手だけど、いつもいい言葉を言ってあげたいし、綺麗なこともいつもしたいです。僕の心は相変わらず元気で、成長しました。心がより大きくなりました。僕は長く話すといつも真ん中で言葉がもつれて短く短く全部表現しようとす…

MAP OF THE SOUL:7 THANKS TO ジミン

一部抜粋 アルバムを作ることが出来たこと、そしてアルバムに入っている僕たちの歌を聴いてくれる人がいるということは、毎回作る度に聴いてくださる方がこの曲を聴いてどんな気持ちになるだろう、この気持ちがすべて伝わるだろうか、あるいは少しは癒しにな…

MAP OF THE SOUL:7 THANKS TO ジョングク

一部抜粋 アミこんにちは。ジョングクです。 今回も素敵な写真、MV、歌、ダンスを持って来ました。アミが早く見てくれたら嬉しい、見て凄く好んでくれたら嬉しい、と考えながら練習して練習したんですが、ついに出ましたね!気に入ってくれたら嬉しいです。…

〈花様年華〉2022/06/23 ユンギ

チャットルームのアラームが来ているのを見つけて、携帯電話を開けた。いつの間にか窓の外は暗くなっていた。これまでに書いた音楽をすべて集める作業は簡単ではなかった。無作為に燃やす過程で残ったものと、記憶の中の旋律を集めて分類した。その中で一番…

〈花様年華〉 2022/05/02 ユンギ

長引く傷だと言った。時間を置いてゆっくり回復して、それでも範囲が広くないから治療を受ければ今よりは遥かによくなるだろうと言った。入院三日目、医者がガーゼを剥がそう、と火傷の傷痕が姿を現した。赤すぎて黒く変化した左腕の皮膚。自分の体なのに自…

〈花様年華〉2021/08/09 ソクジン

海に沿って降りながら写真を撮った。海岸沿いの町の姿は絶え間なく変わるが、海はどこでも同じだ。自動車から浜辺へ降りた。白浜に座りファインダーでこれまで撮った写真を見た。撮った場所も撮った時間も違うけれど、すべての写真が同じだった。空と海が真…

〈花様年華〉 2022/06/04 ソクジン

父の書斎に入ると目に入る絵が一つある。茫々たる海、跳ね上がる波の上の危ない筏(いかだ)。飲むものも食べるものもなく、コンパスも希望もない置き去りにされた人々。渇きと飢え、憎悪と恐れ、恐怖と欲望でお互いの血を洗い、お互いを殺す。そうすることで…