Your Sweet Night

主に防弾少年団と韓国語の勉強。(ときどき他ドルも)

〈花様年華〉 2022/08/25 ナムジュン


僕はそのままコンテナの床に倒れた。鉄製の構造であるコンテナの中はすでに熱気で目を開けていられないほどだった。顔をしかめたまま周囲を見回した。ラーメンを買って来るだろうから、待っていようと出ていたのが10分前だった。咳をする声がして振り返ってみると、ウチャンが中でうずくまっていた。毛布をミネラルウォーターで濡らし、ウチャンの体をくるんだ。ドアの外を指しながら言った。あそこへ走らないといけないんだ。ウチャン、出来るな?ドアの外には真っ赤な炎が立ち上っていた。ウチャンの手をしっかり握った。さん、と言ったら走るんだぞ。いち、に、さん…。その瞬間何かがドアの前に倒れた。コンテナの横に積まれていた資材の山が炎に崩れたようだった。土ぼこりの中で火花が跳ねた。ウチャンと僕は驚き後退りした。瞬く間に出口が塞がってしまった。



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