Your Sweet Night

主に防弾少年団と韓国語の勉強。(ときどき他ドルも)

〈花様年華〉 2022/05/02 ユンギ


長引く傷だと言った。時間を置いてゆっくり回復して、それでも範囲が広くないから治療を受ければ今よりは遥かによくなるだろうと言った。入院三日目、医者がガーゼを剥がそう、と火傷の傷痕が姿を現した。赤すぎて黒く変化した左腕の皮膚。自分の体なのに自分の体じゃないみたいだった。見慣れなかった。ライターを落とした瞬間には、それ以上のものも受け入れる準備が出来ていた。なのにたかがこのくらいの傷痕を負い、自ら矛盾を感じた。


少し痛むと思いますよ。手当てを始めよう。傷から血が吹き出してきた。白いガーゼを濡らす血は今すぐにでも吹き出しそうだった。あの日俺を飲み込むようにゆらゆら揺れていた真っ赤な炎。


我慢しようとしたが、うめき声が漏れた。医者は血が出てくるのは良いサインだと言った。死んだ皮膚の下に新しい皮膚があるのが証拠だと。痛みの中でも呆れて笑った。もしかしたらそれがすべてのことを新しく始める唯一の方法なのか。



腕を下ろしてみた。新しく巻いたガーゼの上に血が滲み出てきた。俺はその血の跡を火だと言い、医者は再生だと言った。誰の言葉が正しいのか。